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見た映画とか円盤とか、読んだ本とか、聞いた音楽とか。備忘録代わり。

Feb 11, 2016

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THE MARTIAN [IMAX] 142min

 

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STAR WARS:THE FORCE AWAKENS [IMAX] 136min

旧シリーズを見通して改めての2回目。
過去作に比べると人間ドラマとして軽いっていうレビューがあってけど、一周回ってディスになってないかそれ。お決まりの展開を踏襲しつつ、JJの十八番も盛り込んであって、上手く相乗効果を成してるように見えるけどなあ。

 

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BLACK MASS 123min

ギャングとFBI捜査官と政治家が手を組み好き放題に暴れまくるぜー、という、例えばアメリカン・ハッスルウルフ・オブ・ウォールストリートみたいなクライム「コメディ」ではなく、FBI捜査官とのプライベートな密約を逆手に街を制し、人を制し、悪逆の限りを尽くしたアイリッシュギャング/ジェームズ・"ホワイティ"・バルジャーの半生を描くクライム「サスペンス」。
ポップな予告編の雰囲気を鵜呑みにしてマーティン・スコセッシ系のバイオレンスを予想しつつ見たら、良い意味でも悪い意味でも、盛大に裏切られることとなってシマッタ。

冒頭。組員と思しき男性の尋問シーン。男の供述はやがて過去の映像を引き出し、ホワイティの残忍性を示す挿話と共に、街の状況や当時の立ち位置が説明される。曰く、ホワイティはアイリッシュギャング(南)のボスでイタリアンマフィア(北)との抗争を深めていた。曰く、敵にも味方にも容赦がなく、邪魔をする奴、或いは邪魔になる可能性がある奴を殺し橋の下に埋めていた。曰く、一般市民には優しく街の多くから愛されていた。
その後さらに彼の二面性を強調するためにか、酔って絡んだ仲間を口先では許しながら無慈悲にも殺すエピソードと、妻を愛する夫であり子供を可愛がる父としての生活シーンが並べられる。スターウォーズのダースベイダーさながら、ダークサイドに堕ちながらも善なる部分が残っている、というのは今ふっと思いついたことだが、そういえばどちらもフックは息子だ。片や実は生きていた息子に救われ、片や突然息子を亡くし妻とも別れ、ストッパーがなくなったことで深みへと潜り始める。

かつての悪友であり、FBI捜査官として街に戻ってきたジョン・コノリーに、「FBIの情報提供者として」ではなく「仲間として」手を貸し、イタリア系との抗争を制したホワイティ。
商売の幅を広げ、非情さに磨きをかけ、ついには幹部の女にさえ自ら手をかける。序盤にして近年の出演作にはない表情を見せていたジョニデの、後半になるつれていや増す異常性をそっくり映しこんだ瞳と、滑らかな発音で淡々と人を脅し追いつめる掠れ声の演技はこのあたりが一番冴えていて、下腹部にきゅっとくるものがあった。
ジョエル・エドガートンベネディクト・カンバーバッチもぴったり役にハマってたし、ちょい役で出てくる涙目ピーター・サースガードも良かった。(笑)
ファーナスの時もびっくりしたけど、豪華&ハマりすぎな実力派俳優・女優がぽんぽん出てくるのは何なんだろうほんと…何者なんだスコット・クーパー監督……。

一番おもしろいなあと思ったのは、「仲間」「絆」「忠誠心」と青臭いことを喚いていたコノリーが、小物の定石に則って裏切るのではなく、それらを最後まで守り切ったこと。捜査協力すれば減刑、もしかしたら免責に留まったかもしれないのに、突っぱねて40年の刑を食らっている。
あるいはホワイティの弟、ビリー・バルジャー。ボストンのアイルランド系ギャングの頂点を目指す兄の傍ら、大学を卒業し政治家となり70年代は上院議員を務めている。犯罪者を肉親に持つ政治家の常と言えば、徹底的に遠ざけるか、裏で協力し合い一緒に甘い汁を吸うかだが、彼はどちらにも傾かない。公共の場や職場でコノリーが兄のことを持ち出すと素知らぬ振りをするが、ホワイティを家に招き、実家に戻れば仲良く母親の世話を焼き、最後は逃亡犯となった兄と連絡を取ったことで職を追われている。本編中、特にわいろを受け取ったり、政治敵を片付けたりという描写もないので、ただのやられ損にも思える。
明言はされないけど、ビリーの行動が「家族愛」的なものに起因しているとしたら。ほんと現実ってやつは条理も合理もない一番のおとぎ話だなあ、なんて思ったり。

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