Mar 18, 2016
Mar 16, 2016
The Big Short 130min
予告のチャンベールがギャング映画全盛期のデ・ニーロっぽいという、本当にただそれだけの理由で観てきた。
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」を連想させる黄色地のポスターに、副題 "華麗なる"大逆転。上映前の予告には「レヴェナント」(上映待機作としてスクリーンの真横にもレオのポスターが貼ってあった)。あからさま過ぎてドン引きレベルのサブリミナル戦略に怯みつつ、逆に「ブラック・スキャンダル」での徹を踏むまいと構えることができたので、今回は予想と実際のギャップに悩まされることなくきちんと楽しめた。
人の認識なんて曖昧なもので、今日は昨日と同じで、明日もそうなるんだと無意識化で信じ切ってしまう。住宅バブルが弾け、全世界にパンデミックし、事実多くの人が窮地に立たされたのに、わずか7・8年後には「そんなこともあったね」なんて目を細めている。
住宅バブル崩壊の責任の所在はどこで、誰が負ったのか。家を追われた人々は、不動産業者は、トレーダーは、どうなったのか。そもそも本当に収束したのか。リアリティ番組風の安い演出と個性的なキャラクター、端々にちらつくポップカルチャーの残像が全体を風刺の効いたブラックコメディに仕上げてはいるものの、パンフレットでの言葉通り、これは失敗から学ばない現代社会を映したホラードキュメンタリーでもある。
そんなわけで"華麗なる大逆転"はないし、"ウォール街vsアウトロー"なんて構図も存在しないし、予告編は的外れだし、いいかげん日本の映画界も学んでくれよと思う。ヘイトフル・エイトにしろ、白鯨にしろ、これもある種のホラーだよ。
Mar 15, 2016
始めから終わりまでピンと貼られた緊張感。「これが映画だ!」と言わんばかりの、瞬きさえ許さない圧巻のショットの連続。特殊効果やハイテク機材の映像に慣れしたんだ目には拙く映る部分はあれど、観ている間は全く気にならなかった。
それにしても、淀川さんの解説観るの5、6回目だけどやっぱり何を言ってるのか聞き取れない…出だしがもう分からなくて本編前から心折れそうになった…。
Mar 13, 2016
「アメリカン・ドリーマー」と同じく正義を吠える男が主人公で、同じく理想は欲望に呑まれ、我が身の破滅を呼び込んでしまう。
人の不快な部分を切り取らせたら当代随一という評判に恥じない不快な展開にはうんざりさせられるけど、それだけに我慢は美徳ではないと気付いたグレースが最後に見せる非情さに因るカタルシスは大きい。というかここで怒りを覚えないのは、被害者にも非があるとか平気な顔で言っちゃうことと同じような気がするし、監督もそのあたりを意図して作ったんじゃないかなと思う。
教訓としては真っ当、ただしエンターテイメントとしてはちょっとアレ。
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ジャンキーXL先生の音楽は麻薬。
Mar 9, 2016
The Hateful Eight 168min
かくして"西部の正義"は下され、"そして誰もいなくなった"。